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小島レディースクリニック


静岡県沼津市大岡 1125-1

休診日:木曜・日曜・祝祭日
TEL:055-952-1133




不妊症 小島レディースクリニック


タイムラプス インキュベータ


人間の体は皮膚で覆われていて、多少の外界の変化に抵抗力がありますが、卵は単細胞で抵抗力が極めて乏しいのです。

そこで体外受精、顕微授精のために採取された卵や受精卵を培養する際には、特殊な培養液に入れ培養器で育てます。培養器の中は細菌、様々な化学物質、光などがカットされ、温度、湿度、酸素濃度、PH、栄養素などが卵に適した状態に保たれており、この環境を守るため、培養器の扉を可能な限り開けないようにしています。

ところが通常の培養システムでは、培養液の交換や観察・処置のため受精卵の入ったシャーレを一日一度培養器から極短時間(胚へのストレスを考慮して))取り出して、顕微鏡で調べなければなりません。この時、一定に保たれている環境は変化してしまい、受精卵は様々なストレスにさらされてしまいます。







一方、タイムラプス インキュベータでは、培養器の中に特殊な顕微鏡とカメラがセットされており、扉を開かずに体外受精をした胚(2細胞以上の受精卵)の発育状態を経時的(5分毎)に観察・記録することができます。
その結果、正常に受精したか、卵割は順調かなど、胚の発育過程が正確にわかるようになりました。



   



どの胚を移植したら最も高い妊娠率が得られるのか等を、胚が培養器に入ったままで検討することが可能になり、初期胚移植であれ胚盤胞移植であれ、胚移植日まで培養器から一度も取り出さずに移植する胚を決めて移植できるようになりました。
その結果、胚に与えるダメージが減り、良好胚盤胞になる確率や妊娠率が上昇しています。


また、タイムラプス インキュベータによる授精2−3日目までの詳細な観察で、これまでの方法(1日1回の観察)では分からなかった様々な胚の異常が明らかになりました。
それは、受精卵が第1卵割で2細胞に分割し、第2卵割で4細胞に分割する通常の分割様式が乱れ、いきなり第1卵割で3細胞以上に分割してしまう
異常分割がしばしば生じている事です。また、発育速度が遅く、途中で発育を停止してしまう胚も多く見つかっています。

そして驚いたことに、一度分裂した細胞が再び融合してしまうこともあります。これらの異常胚は、妊娠率が極めて低いにもかかわらず、これまでの培養方法(一日1回の観察)では発見が極めて困難でした。タイムラプス インキュベータの導入によって、これら異常胚の選別が容易になり、さらに注意を要する前核の異常や多核細胞の存在なども高頻度に確認されて、その対応も可能になって来ています。
タイムラプス インキュベータのないこれまでの培養システムでは、これらの異常胚を、それと分からずに移植することになります。



また、受精2−3日目までの観察で、これまでの良好胚盤胞移植と同等の妊娠率が望める初期胚の選別も可能になってきました。

そこで当院では、顕微授精後にタイムラプス インキュベータで培養した胚のうち、2−3日目までの観察で最も妊娠率の高いと考えられる胚をファーストチョイスで移植することをお勧めしています。そして、残りの胚に対しては初期胚凍結あるいは連続して胚盤胞培養を行います。

最近、タイムラプス インキュベータの導入が引き金となり、これまでの胚盤胞移植が盛んに行われた時代から初期胚移植へと回帰する動きが見られており、近い将来ロング法を主軸とした初期胚移植が第一選択になるでしょう。

 
  EscoMiriTLタイムラプス インキュベータ



この培養器は、一度に6人の患者さんに対応できて、一人当たり14個の胚を培養できます。胚の観察や記録は、パソコンで自動コントロールされていて、その様子を画面上で見ることができ、静止画や動画をUSBメモリーにコピーすることも出来ます。
当院ではタイムラプス インキュベータ使用による追加料金は、ありません。
 





                         
     
設置の様子