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小島レディースクリニック


静岡県沼津市大岡 1125-1

休診日:日曜・祝祭日
TEL:055-952-1133


不妊症 小島レディースクリニック

                         子宮卵管造影検査



子宮頚管から子宮内に造影剤を注入して子宮腔の形や卵管の通過性、卵管周囲の癒着などを調べるレントゲン検査です。注入された造影剤の状態をレントゲンで写しだし、不妊原因を調べるのです。
この検査は、基礎体温表、ホルモン検査、精液検査と共に、不妊症患者さんが行う最も大切な検査の一つです。






検査の時期
子宮卵管造影検査は、月経終了後早目の時期(月経開始8-10日頃)に行います。


検査の方法
1.レントゲン室で膣の消毒。
2.カニューレより造影剤を2回に分けて子宮内に注入。この時レントゲン撮影を行
  います。
3.器具を外した後、3枚目のレントゲン撮影。
4.医師の説明、抗生物質の処方後に帰宅。
5.当日は入浴、性行為は禁止です。シャワー浴は構いません。
6.後日、結果説明となります。
(以上は水溶性造影剤を使用する当院の方法で、油性造影剤を使う場合には翌日にも撮影します。)


注意点
造影剤、ヨード剤にアレルギーのある方は検査が出来ませんので、注意が必要です。
また、検査後に子宮内膜炎や卵管炎を発症する事もあるため、抗生物質の内服を行います。特に、クラミジア感染症の方が、わからずに子宮卵管造影検査を行いますと状態を悪化させますので、検査前にクラミジアの検査をしておく事が大切です。
癒着の為に卵管が詰まり気味であったり、完全に詰まっている人では強い痛みがあります。



造影剤の種類
子宮卵管造影検査に使われる造影剤には、水溶性造影剤と油性造影剤の2種類があります。それらを使用した検査の利点欠点は以下の通りです。

利点

欠点

水溶性造影剤

1.検査後すぐに吸収
  されるので、造影
  剤が残らない。

2.一日で検査が終了
  する。

3.卵管の通過性、周
  囲癒着などの診断
  精度が高い。

1.すぐに吸収される
  ので、少し痛みを
  伴う。

2. 費用が高い。

3.検査後の妊娠が油
  性造影剤よりやや
  低い。

油性造影剤

1.吸収が遅いので検
  査時の痛みが軽
  い。

2.費用が安い。

3.検査後に妊娠する
  人がいる。

1.造影剤がお腹の中
  に長期間残ってし
  まう。

2.翌日もレントゲン
  撮影が必要。

3.水溶性に比べ、卵
  管通過性の診断率
  がやや劣る。

子宮卵管造影検査時の痛みを心配している患者さんが多くいらっしゃいますが、卵管の通りの悪い事による痛みがほとんどで、通過性の良い正常の方では検査時に痛みを訴える人は殆んどおりません。検査後に痛かったかどうか尋ねると、ちょっと重い感じがしたと言われる程度です。子宮のなかに入れたバルーンを膨らませる時に痛みを訴える人がおりますが、当院では原則的にカニューレを使用しますので痛みはあまりありません(一口メモ)。
油性造影剤の方が、検査後に痛がる患者さんがいくらか少ないとの理由から、油性造影剤を使用している施設が多いようです。当院では、水溶性造影剤のほうが診断精度が高い事と、検査後にお腹の中に長期間残ってしまう造影剤を使いたくないという理由で、水溶性造影剤を使用しています。造影剤が長期間腹腔内に残ってしまう油性造影剤の使用は避けたいものです。



検査結果
不妊症患者さんの実際の写真を示します。

卵管周囲癒着がうたがわれる所見です。
右卵管の周囲には黒い線状の部分があり、卵管周囲癒着が疑われます。この患者さんは、その後タイミング治療で妊娠しましたが  卵管膨大部の子宮外妊娠でした。腹腔鏡下手術の後に体外受精を行い、妊娠しております。

このような所見は水溶性造影剤でわかりやすい像です。


左卵管はマユ状になって綺麗に写し出されています。 この方も卵管周囲癒着が疑われます。
このような所見は水溶性造影剤でわかりやすい像です。







右卵管は一塊りになっており、卵管の周りの癒着が疑われます。
この患者さんは腹腔鏡下手術を行い妊娠しましたが、子宮外妊娠で再び腹腔鏡下手術を受けることになりました。
その後に行った体外受精で妊娠し、正常分娩しています。


卵管留水症

両側の卵管は采部で閉塞しております。造影剤が注入されて、卵管膨大部が拡張しているのが分かります。このままでは妊娠できませんので、手術か体外受精が必要です。



子宮卵管造影検査で卵管閉塞と診断された場合には、体外受精の適応になります。また、卵管周囲に癒着が疑われ、その後のタイミング治療や人工授精などを行っても妊娠できない場合には、やはり体外受精が適応となります。
子宮卵管造影検査の後に妊娠する患者さんがおられるのは、卵管の中にあった粘液などが検査時に押し流されるためなのです。検査をした患者さんのうち約10%の方が妊娠されますが、油性造影剤の方が水溶性造影剤に比べて粘調性が高いので、粘液を押し流す効果があるようです。
卵管疎通性検査としては、子宮卵管造影検査のほかに通水検査、通気検査(ルビンテスト)がありますが、診断の精度、閉塞部位の確認、癒着の診断など情報量の多さから、圧倒的に子宮卵管造影法が優れています。





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